ケヤキ地下支持支柱(グランドサポート)食い込み改善工事
現況写真 2004年1月
ケヤキの生長により、金属の支持金具が幹に食い込んでいます。
このまま放置すると、成長を阻害するだけでなく、
幹部の腐朽、雑菌の侵入、樹木の全枯死を起こしかねません。
施術の模様を写真を追ってご紹介します。

根鉢部を掘り起こし、支持バンドの締め付け滑車を解除します。
今回は全部で4個ありました。
根を傷つけないように慎重に掘りだします。
下の写真は摘出した直後のものです。

次に問題の支持金具を撤去します。
幹を極力傷つけないように、静かに外していきます。
実際には発電器、サンダーを用い、連結部のピンを削り取る作業になります。
下の写真は4枚のプレートを取り外す前の配置に並べ直したのもです。

ここからは、前回の幹補修と手順的に同様です。
オレンジ色の薬剤はトップジンMペーストといって、塗布することにより
傷口からの雑菌侵入を阻止する効果があります。
また、施術時に間違って雑菌が付いた場合、それを殺菌する効果もあります。
木工用ボンドのような臭いがします。乾くと透明になるのも似てます。

いよいよ最終工程になります。
下の薬剤はラックバルサンといって、表皮(カルス)の巻き込みを促進する効果があります。
また、雨水などによって形成層内部へ腐朽が進行するのを防止します。
表皮保護材ですね。
幹肌と近似色で、乾くともっと黒っぽくなります。
注意する点は、塗りすぎると逆に巻き込みを阻害することになる点です。

埋め戻した状態です。うまく傷口が隠れましたね。
地カセがとれてケヤキも「ホッと」しているに違いありません。今後の生長に期待します。

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