更新日 02/10/2004

ケヤキ地下支持支柱(グランドサポート)食い込み改善工事

   

現況写真 2004年1月

ケヤキの生長により、金属の支持金具が幹に食い込んでいます。

このまま放置すると、成長を阻害するだけでなく、

幹部の腐朽、雑菌の侵入、樹木の全枯死を起こしかねません。

施術の模様を写真を追ってご紹介します。

 

  

根鉢部を掘り起こし、支持バンドの締め付け滑車を解除します。

今回は全部で4個ありました。

根を傷つけないように慎重に掘りだします。

下の写真は摘出した直後のものです。

 

  

次に問題の支持金具を撤去します。

幹を極力傷つけないように、静かに外していきます。

実際には発電器、サンダーを用い、連結部のピンを削り取る作業になります。

下の写真は4枚のプレートを取り外す前の配置に並べ直したのもです。

 

 

ここからは、前回の幹補修と手順的に同様です。

オレンジ色の薬剤はトップジンMペーストといって、塗布することにより

傷口からの雑菌侵入を阻止する効果があります。

また、施術時に間違って雑菌が付いた場合、それを殺菌する効果もあります。

木工用ボンドのような臭いがします。乾くと透明になるのも似てます。

 

 

いよいよ最終工程になります。

下の薬剤はラックバルサンといって、表皮(カルス)の巻き込みを促進する効果があります。

また、雨水などによって形成層内部へ腐朽が進行するのを防止します。

表皮保護材ですね。

幹肌と近似色で、乾くともっと黒っぽくなります

注意する点は、塗りすぎると逆に巻き込みを阻害することになる点です。

  

  

埋め戻した状態です。うまく傷口が隠れましたね。

地カセがとれてケヤキも「ホッと」しているに違いありません。今後の生長に期待します。

もし、貴マンションにも同じ事例が御座いましたら、

弊社までお気軽にお問い合わせ下さい。